今回は、iPhone 15が突然起動しなくなった症状について、基板修理を行いました。
お客様からLINEを送信した後、約1分ほど端末を置き、再度電源を入れようとしたところ、突然起動しなくなったとのことでした。
さらに、端末を確認したところiCloudへのバックアップが行われていない状態でした。
このようなケースでは、本体を交換するだけでは元の端末に保存されているデータを引き継げない場合があります。
そこで今回は、端末そのものを復旧させることを優先し、基板レベルで故障箇所を調査しました。
BoardViewを使用して電源ラインを確認
今回使用したBoardViewでは、iPhone 15 / 15 Plus用の基板データ 820-03076-12を確認。
故障箇所を回路上から追跡したところ、
C3455 → PP_VDD_MAIN
という接続を確認できました。
PP_VDD_MAINは端末内部の主要な電源系統の一つです。
C3455のようなコンデンサは電源を生成する部品ではなく、電源ラインとグランドの間で働き、電源ラインのノイズを抑えたり、瞬間的な電圧変動を吸収して電源を安定させるために使用されます。
そのため、電源ライン上のコンデンサに異常が発生すると、単なる小さな部品の故障に見えても、電源系統全体に影響し、端末が正常に起動できなくなるケースがあります。
今回も基板上の該当箇所を確認し、C3455を交換。
その後、基板を組み戻して起動確認を行いました。
結果は……
無事に起動。
さらに、今回最も重要だった端末内部のデータも無事に確認することができました。
バックアップがない端末の場合、故障した基板を単純に交換してしまうと、元の端末に保存されていたデータをそのまま復旧できない可能性があります。
そのため、データが必要な端末では、可能な限り元の基板を修復して起動させることが重要になります。
今回の修理では、
BoardViewによる回路確認
↓
PP_VDD_MAIN系統の確認
↓
C3455の特定
↓
コンデンサ交換
↓
起動確認
↓
データ確認
という流れで復旧することができました。
突然電源が入らなくなったiPhoneでも、故障箇所によっては基板修理によって復旧できる可能性があります。
特に「バックアップを取っていない」「中の写真やデータをどうしても残したい」という場合は、端末交換を検討する前に一度ご相談ください。
修理内容や使用部品に関するご質問は、お電話・メールにてお気軽にお問い合わせください📞📩
ショートした所発見!

起動しました!

バックアップもしてませんでしたがデータ無事取り出しました!